斜視の手術内容

帝京大学病院での斜視の手術は、それはそれは手際よく行われる。手術室に入ってからは、あれこれ考える間も無く、されるがまま。


手術台に寝ると、心電図をつけられ、右腕には血圧計を巻かれる。

マスクを外して、後はひたすら目をいじくられる。目を洗って、目の周りをアルコール消毒して、麻酔の目薬を何回も入れられる。

そこまではまぁ、ある程度想定内やったけど、そこからさてどないすんのかと思ったら、目を開く器具を入れるんで自分でも目を開いてくださーい、だって。おおぅ、そうなの?でもここは患者の協力の見せ所、目を見開くと黒い輪っかのような枠を左目にはめられた。

僕は頭は固定されるんかと思ってたけど、そんな事は無かったね。普通に枕に寝てるだけ。

輪っかを目にはめられてからは、それ以外の顔を全部深緑色の布で覆われて、いざ手術。僕は左目外側の筋肉なんで、ずっと右側を見とくよう言われた。

あとは、左目の左側をしばらくごちょごちょいじくられて、こんなに長時間目を開けっぱなしにしてるんは生まれて初めてやな、とか思っとったら、右目を隠してた布を外され、はい、見え方どうですかー、と確認される。なるほどこれがあるから、全身麻酔じゃないのね。


僕は視力自体が悪いから、裸眼でどうですかーって言われても、そもそもぼやけててさっぱり分からん。そう言うと、レンズを目に当ててくれた。

僕の場合は、いったん右側、つまり目の内側に寄りすぎたようで、天井が二重に見えた。執刀医と教授の2人が、僕の目を交互に隠しながら目の動きを確認して、内から外、うん、内から外に動いてるね、と会話してた。で、もう少し戻すか。8から6、とか話してたから、多分8度内目寄りにしたけど、6度にするってことかと。

で、またごちょごちょと多分仮縫いを縫い直して、もっかい確認。まだ若干ダブっては見えたけど、僕は長年内目寄りにして焦点を合わせてきたというクセもあるので、この位の調整で様子を見ることに。

これで本縫いになったんやろうけど、こっからはチクチクと針がささる痛みがあって、ちょいキツかった。右見てー、右上見てー、右下みてー、で都合3回縫われたな。僕は調整に時間がかかったから、ちょっと麻酔切れかけてたんとちゃうやろか。点眼麻酔やと15分位しかもたんらしいし。

まちろん、元々本縫いはそんなもんなんかもしれんけど、どうだろね。


スムーズに1発で調整が合った人はもうちょっと楽かもしれんけど、僕はそんな感じやったんでちょっと傷も多いかも。術後軟膏を目に塗られて、ガーゼで止められるんで、自分の目の様子が分かんない。左目に水気を感じるんだけど、ガーゼに隠れてるんで、軟膏なんか、涙なんか、出血してるんかが分んなくて気持ち悪かった。

翌朝ガーゼを取り外して見ると、出血は手術のだけだね。ガーゼを取り外して分かったけど、手術した目が、じんわりと常に涙目になるんよ。だから、涙が溢れると血と一緒に流れ出てるだけ。心配いらん。

痛みはあるけど、目を動かさん分にはそうでもない。一晩寝て、時間が経つにつれて治っていく。目って意外と痛みには強いんかも。

僕はコーヒー好きなんだけど、手術当日は禁止、翌日からはもう飲んでもいいって。

シャワーも、手術当日は禁止、翌日は首から下ならオッケー。

洗髪、洗顔は術後1週間は要注意。要は、手術した目は、ばい菌予防のため濡らさないでってことらしい。